もじばやしの日常観察

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#3 やっぱり、経験は何物にも代えがたい。

エッセイお久しぶりです。もじばやしです。

前回のエッセイはいつ書いたかな~と遡ったところ、どうやら5月の半ばでした。こうやってすぐ久しぶりになっちゃうところ、「浅く広く」タイプの人間の宿命*1だと勝手に思っているんですが、皆さんいかがですかね?

ちなみに前回のエッセイの冒頭にこんな事が書いてありました。

 

長く更新し続けるための秘訣は、「いったん自分の中でのハードルを下げること」だと思っているので、頑張りすぎない・日常っぽいエッセイを更新しようと思います。

#2 人生は群像劇。 - もじばやしの日常観察

 う~ん。有言不実行。

 

 

 

YouTuber的ノリ、「〇〇してみた」ってヤツ

YouTubeでよく見るじゃないですか、「〇〇してみた」ってヤツ。そう、例えば「UberEatsで1万円分頼んでみた」とか。今回のエッセイはそんな話なんですね。テーマは課金なんですけども。

ええ、はい。課金。廃課金*2

 

ということで、つい先日、某日向坂46の某恋愛シミュレーションアプリ*3、「ひなこい*4」と言われるアプリのイベントで、人生初の課金をしてしまいました。それも沢山*5。これまで課金はしたことなかったし、する必要もあまり感じてこなかったのですが、ちょっと今回は気軽な意思でやってしまいました…*6

 

一応釈明をすると。先日行われていたイベントは「第1回かれしイベント」と言いまして。日向坂46メンバーが全員在籍する都合のよい高校のメンバー全員が都合よく集結した部活の都合よく男子生徒が自分一人で「カントク」という役職に任ぜられた転校生*7の僕が、甘酸っぱい青春物語を繰り広げつつメンバーのうち誰か1人と付き合うに至る、という展開のゲームにおいて、恐らく最重要のタイミングの「付き合う寸前~付き合う」までのイベントでした。

 

んで。ヲタク心としてはやっぱり「かれしイベント」とか言われたら普段そんな言葉に縁がないから盛り上がるでしょ、ということで、みんなこのイベントを走るわけです。それはもう熱心に。ご多分に漏れず私も走っていたわけなのですが、このイベント、非常に凶悪よく考えられたシステムになっていました。

基本的には「好感度をゲットして、イベント期間の累計好感度を競う(そして順位に基づいて報酬がある)」システムだという点、頭に入れておいていただいて。

 

①スタミナをチケットに変換し好感度を得るが、そこで「メガホン」というアイテムを使うと、ゲットできる好感度が2倍になる。

②「メガホン」は、課金せずにプレイすると必要量の10分の1くらいしか貰えない(体感)。

つまり:累計好感度を増やすには、「どれだけメガホンに課金できるか」が鍵を握る。

 

ソシャゲ界隈では普通なのかもしれないのですが、生憎わたしはソシャゲにあまり縁が無かったので、よく練られたシステムだ!と非常に感動(?)してしまいました。

さて、途中まではメガホンの助けを借りずとも順調だったのですが、やはり途中からはメガホンが欲しい身体になってしまう。さながらコレですね。一時期Twitterで流行ったやつ。てかこれジェネレーターあるのか。ビックリ。

 

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http://furandon-pig.github.io/fpig_sample/hobby/bad_spiral/ より作成しました。

悪循環画像ジェネレータ

 


イベントの戦績

ということで昨日の夜にイベントが終了して、最終的には「151位」でした。100位以上はサイン付きなんちゃらとかのリアル報酬が貰えたそうですが、残念ながらそこには届きませんでした。

というよりもね!私が151位で約930万ptでしたが、ボーダーラインの100位は約3000万ptだったらしいんですよ!マジで恐ろしい世界だなと思って*8。自分的に課金という経験に許せる額を勘案しても、100位以内に食い込むほどの課金は無理だよなぁ、って思いました。

とはいえ、101~200位の人への報酬も素晴らしいもので、今までに出た★★★★のカード(感覚的にはSSRみたいな、最上級レア)のうち、好きなものを1枚貰えるというものでした。お陰で私は、非常に好みの宮田愛萌さん*9のカードを迎えることが出来ました。非常に嬉しかったです。ほんっっっっとにかわいい。尊すぎるのでここでは載せません。私、"かれし"なので(は?*10)。

 

そこで、ここからが今回のエッセイの本題なのです。ここまでは前座。あらかじめの余興ね。

 

人生初の課金に何を感じたか

やはりこの点がないとエッセイとは言わないでしょう。愛萌さんもそう言ってる。ほら。見てみ。

エッセイとは人から貼られたレッテルをはぎとり、心を直接覗かせてもらうものなのではないだろうか。(中略)エッセイを読むときのこの甘美な快感は、他者の心を覗く罪悪感からきているのかもしれない。

小説現代 2021年5・6月合併号」宮田愛萌『読書中毒日記Vol.14』(pp.244-247)より

#1 「エッセイを書く人」になりました。 - もじばやしの日常観察

 

う~ん微妙に言ってないかも*11

 

ともかく。

①やっぱりまず反芻された言葉は地獄への道は善意で舗装されているですね*12。何故って、当たり前だけど物凄く課金しやすいシステムだったから。画面を3回タップするだけで課金完了。マジでスムーズ。お陰で自分がいくら使ったか判断できない。結構しっかり者(自称)の私ですら、「あれ今2万6000円だっけ、3万6000円…??」となりました。そらまぁ課金してもらってなんぼの"基本無料"アプリですからね。当たり前なんだけど。

 

②続いて思ったのが、「無料ソシャゲの売上は、プレーヤーのうち1%の廃課金者で成り立っている」って都市伝説はマジで本当なんだろうな、ということ。ガチャの排出率が渋くなったり、イベントが無課金者にキツすぎるものになるのなんて当たり前で、「廃課金者のことだけ見て運営してればなんとかなる」から。その人たちが満足するようなゲームバランスを大前提に、その他大勢も多少勘案に入れる。そうやって運営されてるのかなぁ、と思いました。

とはいえ少し大変そうなのが、恐らく日向坂46ってメンバーも若けりゃファン層も若いので、仮に露骨に課金誘導をしても現実のとこ課金出来ない学生たちってのも大勢いるんだろう、という邪推。これはもしかしたら、日向坂に限らずアイドル業界全体の課題かもしれませんね*13

 

③更に悪いことに*14、イベント終了の前日に私、バイト先からお給料を貰ったのですね。今時手渡しなお陰もあって、貰った後はホクホク顔で家に帰るのですが、今回は200位争いが非常に熾烈を極めていた時期だったこともあり、私、バイト代の一部を早速課金に回してしまいました。 人間として自然な欲望のようですが、実は私、「バイト代が入ったから〇〇をする!」という生き方を今までしたことが無かったので、非常に新鮮な気持ちで課金しました*15。 

そこでその時、私は初めて「給料日直後に飲み会が流行る」「給料日前はひもじい生活をする」という人間に対する根源的な理解が出来た気がしました。確かに、お金が入った後は気が大きくなる。なるほど。

 

④まだあります。サンクコストの一端を身をもって理解した気分になりました*16

というのも、一回課金して思ったのが、「課金したのに目標とする報酬が得られなかったらバカみたい」という気持ちです。今回ならば200位以内を目指していたので、もし205位とかで終わったら何の為のn万円だったのか分かりません。だから課金をする。ほかのプレーヤーが課金して順位を上げても大丈夫なように課金をする。不安だから課金をする。「不安を解消するための課金が不安を生んでいる」んですね。恐ろしい話だ。全員で不幸へ走るレースみたいなものです。

 

色々捲し立てましたが、昨日の夜は概ねこんなことを思いました。それはもう大変な気持ちでした。

 

今回の課金をどう総括しようか

さて。大きすぎる衝動的な散財に直面して、私はどう気持ちを落ち着けようか。そんなことを考えていたら夜しか眠れませんでした*17

 

ポジティブな結論としては、「分かった気になっていた課金の世界について、色々身をもって知れた」ということですね。だって、これまで想像でしか語れなかった世界を、自分の言葉で、経験と共に語ることができる。そう考えたらこれほど幸せなことはない。経験したからこそ、自分の「生」の感情が湧き出てくるわけだし、経験したからこそエッセイも書ける*18

更に言えば、「課金したって何も残らないじゃん」という意見への反論として、「例えば旅行だって(楽しい)経験をお金で買ってるし、何もしなければ手元に何も残らない。逆に、旅行だって課金だって、経験をお金で買っているという点に立てば同じだ」と言えるなぁ、という知見すら得ました。新しい論理が手に入りました。いいね。

 

一方で、この知見に立ったからこそのネガティブな結論もあります。「もう二度とソシャゲに課金はしない」。いや、そりゃあ「経験を金で買う」にしても、「電子データ由来の経験」と「リアルな事物由来の経験」なら後者を取るよね、っていう。これ、私の価値観の再確認に繋がったので、ある意味ではポジティブですね。

 

ここまで深く考えることで、「私が旅行好きである」という性質の根本的な理由に至ることもできました。そういう価値観が根っこにあったのか*19。なるほど。

そして、この知見を得るためだったならば、今回の課金は何も惜しくない。折角お迎えできた宮田愛萌さんの★★★★カードには申し訳ないですが、今回の課金は私の人生への投資だった、ということになりそうです*20

 

やっぱり一度きりの人生、たくさん経験してなんぼですね。その経験が自分の価値観の理解に繋がって、より良い人生を過ごすための土壌になっているのだ、ということでした。

 

 

非常に長くなってしまったので*21、今回のエッセイはここまで。

お相手はもじばやしでした!またいずれ。

*1:宿命ってやつを~~。©ひげだん

*2:ナニイッテンダコイツ。

*3:某の意味。

*4:ひなこいはいいぞ。皆さんもぜひ。

*5:どのくらい沢山かと言うと、PS5が定価で買えるくらいです。結構思い切ったでしょ。

*6:

https://livedoor.blogimg.jp/boruzoi030/imgs/c/3/c3e68ddd.jpg

*7:転校生って言えば何でもアリだと思ってるゲームがこの世の中に多すぎる問題。

*8:ちなみに1位は約1億2000万ptだったらしい。何十万円課金したんだろう…。

*9:言うまでもないかもしれませんが、私の推しです。

*10:流石に気持ち悪さを狙い過ぎた説がある。

*11:全然関係ないけど、エッセイ#3にして#1と#2を引用するとか伏線の張り方エグない?ヤバない?え、関係ない?あ、ハイ、スンマセン…ウィッス。

*12:ちなみに大阪の場合、「地獄への道は善意で舗装されていて、中央分離帯には線路が敷いてあって、5分に1本千里中央行きの列車が来る」と言われています。御存知なければこちらを見てね。

「地獄への道は善意で舗装されていて、中央分離帯には線路が敷いてあって、5分に1本千里中央行きの列車が来る」画像集 - Togetter

*13:本文に並列するのも憚られるので脚注にとどめますが、AV業界でも若い人はみんな違法アップのヤツを見ちゃって誰も買わない=金にならないから、結果として粛々と買ってくれる大人向けの熟女モノばかり蔓延っているらしい。良いと思ったコンテンツにはちゃんとお金を落とさなきゃダメですね。などと、良いこと言ってる風の教訓。

*14:what is worseってやつ。懐かしいね。

*15:メッチャ他人事な考え方ですよね。不思議。

*16:サンクコストの説明は、まぁググっていただいて。

*17:寝とるやんけ!というあるあるなツッコミ。もっと言えば昼まで寝た。ぐっすり。

*18:これは完全に棚ぼた。

*19:価値観の掘り出しって就活っぽいですよね。

*20:とはいえ、恐らく人生唯一の課金が推し関連でよかったな、とも思っています。

*21:なんだかんだ執筆に2時間もかかりました。5000字に比して長いのかはよく分からないけど。